土地、家を買う前に『正直不動産』を読もう


結論から先に…。『正直不動産』は家を買うなら読むべきマンガ不動産、住宅営業の裏側が書かれている。

買ったままでずっと読みたいと思っていたマンガが『正直不動産』というマンガ。
現在は6巻以上は出ているはずだが、現在購入済なのは4巻のみ。それでも読む時間が作れたので読んでみた。

家を買う人は読むべき本!これを読むだけで騙されるリスクは大きく減ると思う。

『正直不動産』1巻~5巻
『正直不動産』6巻

住宅業界、不動産業界は類似性が多い。

内容は詳しくはネタバレになるため書かないが、不動産業者だけでなく、住宅会社も出てくる。そして、不動産、住宅の営業には類似点が多い。

私が体験した大手ハウスメーカーABCDハウスの営業は、ABCDハウスの社員ではなくABCDハウスと契約する代理店の社員だった。代理店は一般的にハウスメーカーが営業にコストをかけたくない為に使う手段。契約にもよるものの、歩合給の割合が非常に高い。ハウスメーカーとすれば歩合給が高く、営業に力が入り売上の向上が見込める一方で、顧客の利益を軽視した営業手法を使ってでも契約をとることを優先しがちになる。ハウスメーカーはそのような代理店制度を採用するところ、採用しないところがある。採用するハウスメーカーでは「顧客軽視の営業」の可能性を認識した上で採用しているので、ハウスメーカーの顧客への姿勢が判断できる。

住宅メーカーの営業は入れ替わりが激しい、その上歩合給の割合が極端に大きい。個人事業主で完全歩合制の場合も多い。

住宅の営業はブラックと言われている。
実際に私自身も住宅業界の知り合いを知っているが、労基署に入られる前は終電に間に合わずタクシーで帰宅するというのも普通の状態と聞いている。当然社員の入れ替わりは激しく長く勤める営業マンは少ない。

住宅営業はノルマが厳しく、ノルマを達成しなければ収入は極端に少ない。顧客満足を重視していたら簡単には契約が取れない。結果、良いことばかり説明し、顧客にとって不都合な点は説明しない方が契約に繋がる。すべて『正直不動産』に書かれている内容とかぶる。

フルコミ(完全歩合制)営業、代理店営業には注意

ABCDハウスは代理店制度を導入している。完全歩合制を導入しているかどうかはわからない。
あるハウスメーカー、それも有名なブランドを冠したハウスメーカーの展示場で私は1人の営業マンと会った。彼は、個人事業主で完全歩合制ということがすぐにわかった。ハウスメーカーにとってはフルコミ(完全歩合制)営業マンを雇う場合もある。コストが掛からず、売上しか上がらない都合の良い仕組みである。代理店制度、完全歩合制度を採用しているハウスメーカーは正社員を抱えるハウスメーカーと比べ、社員教育が弱く、コンプライアンス(=顧客重視の倫理規定)が守られない可能性が非常に高い。コンプライアンスが守れない可能性が高いにもかかわらず、採用している会社は顧客にとって選んでよいハウスメーカーかの指針の一つとなる。

私の建てた一条工務店は、社員教育、社員のレベルが良いか否かは別として、正社員が営業を行っている。その点は評価しても良い。

フルコミ、代理店を排除する方法

名詞を確認する。

ハウスメーカーと言えば、展示場が一般的、他にも完成見学会なども。営業マンは最初に名刺を渡してくる。その名刺をまずは確認すること。ハウスメーカーの正社員であるかどうかは名刺を見れば分かる。

・正社員 
ハウスメーカーの会社名自体が書いてある。ある程度大きな会社であれば、一般企業ほど高度なコンプライアンス教育とは言わなくても行われていないということは無い。
・代理店 
「○○ハウス専属代理店○○ハウス埼玉」もしくは「○○ハウス千葉株式会社」などハウスメーカーではない会社名が書いてある。
・個人事業主(完全歩合営業)
○○ハウス専属代理店、○○ハウス専属ハウジングアドバイザーなど、会社名が書いていない場合。

注意して名刺を見ればだいたい見当がつくので、名刺を受け取ったらその営業マンがどの属性にあるのかを把握すること。個人事業主(完全歩合制)の営業マンだから100%失敗することは無いが、教育は受けておらず、カネ(契約)のためならウソもつく可能性がより高くなる。正社員だからと言って安心はしてはいけない。歩合制であることには変わりなく、カネ(契約)重視であることは同じ。教育を受けている可能性が高く、倫理感を持っている可能性が高い。 

家づくりのリスクを減らすには、安易に契約せず分からないところをすべて確認すること。

営業マンは契約を取るために「顧客にとって都合の悪いことは言わない」ことが普通。
契約後は、違約金などで契約破棄がほぼ困難なため、都合の悪いことは「契約後に」知ることが当たり前の世界と考えよう。また、説明すべき事でも、見落としていた「過失」とすれば責任が逃れられる。「過失」は消費者の契約破棄の理由には出来ない。「過失」と「重過失」の違いは次の記事で。消費者契約法を学び賢い契約をする

「顧客にとって都合の悪いこと」=「契約にとって不利なこと」は顧客の立場に立って考えてみればよく分かる。顧客にとって不利なことがあれば、顧客は契約はしたくない。だから、営業マンは「顧客にとって都合の悪いこと」「不利なこと」は言いたくないと考え、言わないことを選択する。

賢い営業マンならば「消費者契約法」を理解しているので法律に定められている説明すべき義務は守るが、そもそも消費者契約法を知らない、理解していない営業マンが大多数と考えて間違いない。
また、消費者契約法をたとえ破っていたとしても、警察に捕まる刑法罪ではない。加えて、消費者が知らなければ消費者契約法違反を追求することが出来ない。ハウスメーカーは消費者契約法違反を認識しても、否認すれば法の適用がされない。法が適用されるには、一般的には裁判を提訴し消費者が勝訴しなければならず、ハードルは高い。

消費者が知っておくべき点として、「ハウスメーカーは最高裁まで争うのが一般的」で、弁護士費用の負担を考えると一消費者が最高裁までの弁護士費用を捻出することは一般的に難しい。完全勝訴できなかった場合は、弁護士費用も消費者側が負担ということも多く、証拠がすべてそろい、完全勝訴が100%可能でない限りは裁判はしない方が得策。

ハウスメーカーが最高裁まで争うのは、消費者が裁判を起こすことは得策でないことを意識させるためともいえる。建築に関する裁判で詳しい弁護士に相談したとしても、弁護士はハウスメーカーが最高裁まで争うことを熟知しているので100%勝訴し弁護士費用をハウスメーカーが負担する判決しか出ないことが明確でない限り裁判は勧めないし受けたくない。その代わり費用の少ないADR(裁判外紛争解決手続き)を選択する場合も多い。
ADR(裁判外紛争解決手続き)出典:民間総合調停センター
https://minkanchotei.or.jp/company/about_adr.html

基本的には、トラブルの際は契約者が出来ることは少なく、泣き寝入りすることがほとんど。安易に契約することが間違いである。

リスクを少なくするためには、議事録をとる

議事録をとっておく。

現在はスマホという便利なものがある。スマホの録音機能を利用すれば商談をすべて録音することが出来る。
営業マンは契約を取るために都合の良いことを言うので、対策が必要。
商談時に「忘れるといけないのでスマホで議事録をとっておきますね」と営業マンに伝えたうえで録音をしましょう。あとで、言った言わないの言い争いになることが避けられる。

議事録(録音)の利点
・証拠になる
・ウソを言いにくくなる

ABCDハウスとは、商談時は録音していませんでした、そのためにトラブルになりました。トラブル後の話し合いではすべて録音しました。録音することによりABCDハウスの矛盾が明らかになりました。

話し合いの際には重要な論点を見逃すことが大変多いことも録音してはじめて分かるようになりました。結果、後で聞き返すことによりウソや矛盾を明らかにすることが出来ました。
ポイントは商談時から議事録のためとして録音することです。議事録であれば一般的に会議などで行われています、忘備録としても有効です。何よりもウソをつかせないための抑止力として機能します。

リスクを少なくするためには、電話を録音する。

やり取りの電話は必ず録音しておく。

商談時の議事録と同様です。しかし、通話は録音しますというのは失礼でもあるので営業マンに伝える必要は無いでしょう。録音アプリをダウンロードすれば簡単です。重要な話はあとで確認できるように整理しておくことが大切です。

リスクを少なくする方法、録音を議事録にまとめてメールし、内容の確認サインをもらう。

音声でしたやり取りは要点をまとめて営業マンにメールする。

誤っている点があれば期限を区切って指摘するようにと付け加える。商談、電話の際の重要な点は、録音を書き起こして営業マンに確認のメールをしましょう。この際に「内容に認識間違いがある場合には、1週間後の〇月〇日までに指摘してください」と付け加えておくことが重要です。また、契約の1週間ほど前には再度打ち合わせ内容に間違いが無いかを、過去の商談内容、通話履歴をまとめてメールしましょう。この際にも「契約日の3日前の〇月〇日までに間違いを指摘してください」とメールしておきましょう、契約前には電話での念押し確認も必要です、「見ていなかった」という過失を無くすためです。その際の通話も重要な証拠となります。
また、次回の商談時に持参し内容の確認としてサインをもらうことも必要です。

結論:ハウスメーカーでリスクを少なくする方法は…

「消費者が勉強し、賢くなることがリスクを少なくすること」以外にはない。

リスクを少なくする方法を書きましたが、所詮テクニックに過ぎません。消費者が勉強し、賢くならなければリスクを少なくすることは出来ても、ゼロにはなりません。

この記事のタイトルにもある『正直不動産』ですが、マンガですので読みやすく勉強の最初としては、最適なものです。その後にこのサイトや、他のブログ、書籍を読んで勉強するのも良いでしょう。

家つくりは夢を語る前に、リスクを最小限にすることです。そうしなければ、私のように大手ハウスメーカーに「停められない駐車場」を作られてしまいますよ(笑)


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